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見た目重視の英国調?着心地重視でイタリアン?デザインの考え方

オーダースーツを作る時、見た目重視で英国調にするべきか、着心地を求めてイタリアンにするかなど、予め方針を決めておくと良いです。また、スーツの使い道を考慮した上で、どのような形にしていくのか考えていきましょう。

英国スーツとイタリアンスーツの違いを徹底比較

英国とイタリア、スーツの2大産地はその特徴や着用シーンにおいて異なる魅力を持っています。ここでは、それぞれのスタイルが生まれた背景と、それがどのようにスーツのデザインに影響を与えているのかを解説します。

英国スーツの歴史と文化的背景

英国スーツはその歴史的背景から、王室や貴族の影響を受けたフォーマルで重厚なデザインが特徴です。特に19世紀後半から20世紀初頭にかけて発展した仕立て技術は、現在のスーツの原型とされています。英国式のスーツは正確な採寸と構築的なデザインが求められ、肩パッドやウエストシェイプなどにより、立体感と威厳を兼ね備えています。

文化的に見れば、英国スーツは伝統を重んじる場面で多く用いられます。例えば、式典や公式の会議では、英国調のスタイルが信頼と知性を象徴するため選ばれがちです。また、地方ごとに異なるタータンチェック柄やツイード生地は、その地域の伝統や歴史を反映しています。

イタリアンスーツが生まれた背景とその進化

イタリアンスーツはファッションの国・イタリアらしく、美しさと動きやすさを兼ね備えています。起源は北イタリアのミラノやフィレンツェにあり、地中海の気候に適した軽やかで柔軟なデザインが特徴です。20世紀に入ると、イタリアの職人たちはその卓越した仕立て技術を武器に、世界中のビジネスマンやセレブリティに愛されるスタイルを確立しました。

イタリアンスーツは、特に日常の中でエレガンスを演出したい場合に活躍します。南イタリアでは個性的なデザインが好まれ、刺繍やボタンの配置など細部に至るまで工夫が凝らされています。また、軽やかな素材としなやかな芯地により、着心地の良さが最大限に追求されています。

ビジネスマン向けの英国調スーツ

ビジネスマンなど、多くの人と直接顔を合わせる機会がある方は、見た目にこだわりのあるスーツが望ましいでしょう。そうしますと、英国調のような知的さの雰囲気漂うデザインがおすすめといえます。英国調のスーツは、肩パットがしっかりと入っているのに加え、固めの生地で仕立てられています。全体的に重厚感があり、誠実な雰囲気さえ漂います。

英国調スーツの特徴として、サイドベンドがあげられます。ジャケットの背中側で、切れ目が側面よりについているものです。一般的ですとセンターベンドといい、中央に切れ目が入っているものがあります。サイドベンドは見た目としてはややクラシックですが、動きやすかったり、小尻効果があったりと、見た目をよくするのにおすすめです。チェンジポケットなど、さりげないデザインもまた、英国のスーツ独特の特徴ではないでしょうか。

良い着心地を特徴とするイタリアンのスーツ

イタリアンのスーツは着心地が良いと有名です。イタリアでも着たと南でやや特徴が異なり、ミラノがある北では、スタンダードなデザインのイタリアンスーツが主流となっています。対して南側では、職人同士で技術力を競っているためか、個性の強いイタリアンスーツが多いです。いずれにしましてもイタリアンのスーツの特徴として、生地がしなやかである事、そしてやわらかい芯地を使っているため、着心地が軽くて良いです。

素材の他にも、バルカポケットと言われる船のようにカーブを描いたポケットが特徴です。また、本切羽といって、ジャケットの袖口にあるボタンが外れるように仕立てられています。このボタンを外す機会はほとんどないでしょうが、イタリアンスーツの特徴の一つです。そしてアンコン仕立てであるのも特徴です。パッとや芯地などを使わずジャケットが仕立てられています。見た目はもちろん、着心地が考えられいるスーツが多いです。
 

スーツの仕立て:英国式とイタリア式の違い

スーツの仕立ては、国ごとに異なる技術や美学が反映されています。英国式は構築的で重厚感があり、イタリア式は柔軟で軽やかな仕立てが特徴です。それぞれの技法には、独自の利点と美しさが存在します。

英国式の仕立て:重厚感を生む構造と技術

英国式のスーツは、職人の技術が光る構築的な仕立てが特徴です。特にジャケットには厚手の毛芯が使用され、肩にはしっかりとしたパッドが入ることで直線的で威厳のあるシルエットが生まれます。これにより、着る人の体型を美しく整える効果が期待できます。

さらに、英国式の特徴としてダブルブレストやサイドベンツが挙げられます。これらは視覚的なバランスを整えるだけでなく、ジャケットの可動性を向上させる役割も果たします。正確な採寸と細やかな縫製技術により、一点物のようなフィット感を実現することが可能です。

イタリア式の仕立て:軽さと柔らかさを追求したデザイン

イタリア式のスーツは、「軽やかさ」と「動きやすさ」がコンセプトです。厚手の毛芯を使用する英国式に対し、イタリア式では薄手の芯地やアンコン仕立てが採用されることが多く、自然な着心地が特徴です。これにより、肩の動きが制限されることなく、リラックスした着用感を得ることができます。

また、イタリア式スーツはシルエットにも独自性があります。ウエスト部分をやや強調しつつ、ヒップから足にかけてスッキリとしたラインを描くデザインが多く見られます。このような仕立ては、エレガントな見た目を追求する一方で、体型をよりシャープに見せる効果も持っています。

 

ビジネスシーンで選ぶべきスーツスタイル

スーツはビジネスの第一印象を決める重要な要素です。英国式とイタリア式、それぞれの特性を理解し、適切な場面で選ぶことで、相手に与える印象を大きく向上させることができます。

英国スーツが適しているシチュエーション

英国スーツは、フォーマルなビジネスシーンや信頼性を重視する場面に最適です。ジャケットの構築的なデザインと重厚感のある生地は、相手に威厳とプロフェッショナリズムを印象づけます。特に、商談やプレゼンテーションでは、しっかりとしたスーツを着用することで、自信と安定感を伝えることができます。

また、英国スーツはTPOを守る上でも強い味方です。式典や公式な会合では、その伝統的なデザインが周囲の期待に応えます。たとえば、無地のダークスーツや控えめなストライプ柄は、真面目な印象を与えるため、クライアントとの重要な会議に適しています。

イタリアンスーツが活躍する場面

イタリアンスーツは、柔軟性や動きやすさを重視するシーンに向いています。例えば、営業活動での訪問やカジュアルなビジネスランチでは、イタリアンスーツの軽やかなデザインが相手に親近感を与えます。南イタリアのスタイルに見られる大胆なデザインは、創造性をアピールしたい職種にもぴったりです。

また、イタリアンスーツのエレガントなシルエットは、オフィスパーティーや軽いドレスコードの場面で活躍します。派手すぎない程度に光沢感のある素材やユニークな色合いを選ぶことで、上品さを保ちながらも自分らしさを演出できます。

 

英国とイタリアのスーツ生地の違い

スーツの品質やデザインにおいて、生地選びは非常に重要な要素です。英国とイタリアでは、それぞれ異なる気候や文化に基づいて独自の生地が発展してきました。その特徴を理解することで、適切なスーツを選ぶ助けになります。

英国の伝統的な生地とその特徴

英国の生地は、耐久性と重厚感を重視して設計されています。特にツイードやフランネルは、寒冷な気候に対応するために生まれた厚手の素材で、保温性が高いのが特徴です。これらの生地は、秋冬のスーツに適しており、温かさを保ちながらもクラシックな雰囲気を演出します。

また、英国の生地には伝統的なチェック柄やヘリンボーン柄が多く見られます。これらの柄は、視覚的に重厚感を与えつつ、落ち着いた印象を与えるため、フォーマルな場面に最適です。英国のスーツ生地は耐久性が高く、長期間使用できる点も大きなメリットです。

イタリア特有のしなやかな生地の魅力

一方、イタリアの生地は、軽さと柔らかさに重点を置いています。スーツに使われるウールの織り方も独特で、通気性が良く、温暖な気候でも快適に過ごせる設計です。特にスーパーファインウールやサマーウールは、イタリアンスーツを代表する生地であり、しなやかで肌触りが良いのが特徴です。

イタリアの生地には、光沢感のある素材や鮮やかな色合いが多く取り入れられています。これにより、華やかな印象を与え、ビジネスカジュアルや社交の場面で存在感を発揮します。イタリアの生地は着心地の良さと見た目の美しさを両立しており、日常のビジネスから特別なイベントまで幅広い場面で活用できます。

 

スーツ選びのコツ:英国スタイルとイタリアスタイルの使い分け

スーツを選ぶ際には、スタイルだけでなく、着用シーンや季節、個々の体型に合わせた使い分けが求められます。英国スタイルとイタリアスタイル、それぞれの強みを活かし、最適な選択をする方法を考えてみましょう。

体型に合ったスタイルを選ぶポイント

英国スーツは、肩幅が広く背が高い人に特に適しています。その構築的なデザインは、体型をさらに引き締め、力強い印象を与えます。一方で、肩幅が狭い場合や細身の体型には、イタリアンスーツの軽やかなラインが適しています。体にフィットしやすいデザインで、全体的なバランスを整えます。

さらに、下半身にボリュームがある人には英国スーツのストレートパンツが効果的です。逆に、脚長効果を狙いたい場合は、イタリアンスーツのテーパードパンツが優れた選択肢となります。

季節に応じた選び方のアドバイス

季節ごとに素材や仕立てを変えることも重要です。冬場には、英国スーツのツイードやフランネルなどの厚手の生地が防寒性に優れています。これに対し、夏場にはイタリアンスーツのサマーウールやリネン素材が快適です。特にリネンは通気性が良く、汗ばむ季節に最適な素材と言えます。

また、裏地や仕立ても選ぶ際のポイントです。英国スーツの総裏仕立ては暖かさを保つ一方で、イタリアンスーツの背抜き仕立ては涼しさを重視しています。これらの特徴を理解し、気候や着用シーンに応じて選ぶことで、快適さと見た目の美しさを両立できます。

 

英国とイタリアのスーツアクセサリーと着こなし術

スーツの魅力を最大限に引き出すためには、適切なアクセサリーの選び方や着こなしの工夫が欠かせません。英国スタイルとイタリアンスタイルでは、アクセサリーの選択やコーディネートにおいても違いが見られます。

英国式の着こなしに適したアクセサリー

英国スーツの重厚感を引き立てるには、クラシックで控えめなアクセサリーが適しています。たとえば、シルバーのタイピンやカフリンクスは、スーツ全体に上品さを加えます。また、ストライプ柄のネクタイや無地のポケットチーフを組み合わせることで、英国スーツ特有の知的でフォーマルな印象を強調できます。

さらに、革靴の選択も重要です。ストレートチップの黒い内羽根靴は、フォーマルな場面での英国スーツに最適です。靴の磨き方にもこだわり、光沢感を持たせることで、より洗練された装いを完成させられます。

イタリア式のエレガントなコーディネートのコツ

イタリアンスーツには、華やかさや軽やかさを感じさせるアクセサリーがよく合います。明るい色や遊び心のあるデザインのネクタイは、イタリアンスーツの柔軟な雰囲気にマッチします。また、鮮やかな柄のポケットチーフや斬新なデザインのカフリンクスを取り入れることで、エレガントさを一層引き立てることができます。

靴については、ライトブラウンやバーガンディのモンクストラップやローファーなど、カジュアルな要素を含んだデザインがイタリアンスーツのスタイルとよく調和します。足元に少し遊び心を加えることで、イタリアンスタイル特有の洗練された装いを演出できます。

 

オーダースーツで英国式とイタリア式を選ぶ際のポイント

オーダースーツを作る際には、英国式とイタリア式それぞれの特徴を考慮し、自分の好みや用途に合ったスタイルを選ぶことが重要です。それぞれのスタイルには、独自の魅力と選択ポイントがあります。

オーダーメイドで再現できる英国スーツの魅力

英国スーツをオーダーする際には、重厚感や構築的なシルエットを最大限に活かした仕立てを選ぶと良いでしょう。特に、肩のラインを強調したデザインや、サイドベンツのジャケットを取り入れることで、英国式らしい威厳とエレガンスを表現できます。

生地選びにおいては、ツイードやフランネルといった伝統的な素材を使用することで、英国スーツ特有のクラシックな雰囲気を再現可能です。また、色や柄においても、控えめなチェック柄やストライプを選ぶと、より英国スタイルらしい仕上がりになります。

イタリア式オーダースーツの柔軟性とカスタマイズ性

イタリアンスーツをオーダーする際には、軽やかで動きやすい仕立てを重視すると良いでしょう。アンコン仕立てや薄手の芯地を採用することで、自然な着心地とエレガントなシルエットを実現できます。また、ウエストラインを絞ったデザインやバルカポケットを取り入れることで、イタリアンスタイル特有の美しいラインを表現できます。

素材においては、サマーウールやリネンなど通気性に優れたものを選ぶことで、季節に応じた快適なスーツを仕立てることができます。また、カスタマイズの幅が広いため、色や柄だけでなく、ステッチのデザインやボタンの素材にもこだわりを反映することが可能です。

 

用途に合わせてオーダーを

スーツをオーダーで作るのは、既製品よりも体にフィットし、完璧な着心地を実現するため、出来栄えは最高ですがそれなりの料金がかかります。そこで、英国調で作るのか、イタリアでお願いするかは、スーツをどのような目的で着る事が多いのか、そのシチュエーションに合わせるべきでしょう。

例えばお仕事がお客様と打合せや商談をする事が多いビジネスマンである場合、英国調のように紳士的な印象を強く与えられるデザインが良いといえます。イタリアのスーツもビジネスシーンに活用できますが、どちらかといえば着心地がよく、動きやすい特徴があります。そのため、きっちりしすぎず、オシャレかつ動きやすいスーツが欲しい場合には、イタリアのデザインでお願いしてみると良いでしょう。

まとめ

英国調とイタリアンなデザイン、どちらもスーツとしては魅力的で、見た目も着心地も良いものです。
オーダースーツをお願いする時は、この違いで悩んでしまいそうですが、やはりその先どのように着て行きたいのか、どういったシチュエーションが多いのかという事を考え、作られるのが一番です。オーダースーツを作られる際には、後悔しないようじっくり検討しましょう。

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