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オーダースーツは正しい採寸がポイントになる

 

「オーダースーツを作ってみたいけれどどのようにサイズを測ったら良いかわからない」という方のために、正しい採寸の方法を解説しています。オーダースーツと言っても個々の体型によってサイズ感は随分変わってきますので、正しい採寸方法を知って、的確に測定しましょう。可能であればお店で測ってもらったほうが安心です。

 

目次

オーダースーツの採寸方法

オーダースーツは、既製品では得られないフィット感を追求するため、正確な採寸が不可欠です。プロの手による採寸が最も確実ですが、身近な人に協力してもらう場合も、以下のガイドラインを参考にしながら慎重に測定することで、より理想的なスーツを作り上げることができます。ここでは「ヌード寸法」と「出来上がり寸法」に分けて、採寸時の注意点や役立つアドバイスを詳しく解説します。

ヌード寸法の測り方

ヌード寸法とは、着用者の体そのもののサイズを指し、これを基にオーダースーツが設計されます。特に、体型の変動や姿勢に合わせてスーツを調整するための重要な情報源です。測定する際は、体にフィットした薄手のワイシャツとパンツを着用し、鏡の前にまっすぐ立つのが理想です。ベルトを装着している場合は、そのままでも問題ありません。以下、主要な測定箇所について詳しく説明します。

総丈(首からかかとまでの長さ)

首のつけ根からかかとまでを測定します。この時、正確な姿勢が求められます。背筋をまっすぐに伸ばし、頭を水平に保った状態で立ちます。足は肩幅より少し狭めに開き、重心を均等に保つことが重要です。総丈はスーツの全体的なバランスやシルエットに大きく影響するため、正確に測ることが求められます。ヒールの高さを考慮する場合は、靴を履いた状態で測定することも可能です。

オーバーバスト(バスト上部の周囲)

二の腕の外側を通るようにして胸の上部を一周測定します。バストは呼吸によってサイズが変動するため、自然な状態で息を止めずに測ることがポイントです。メジャーは体に密着させながら、引きすぎずにリラックスした状態で測定しましょう。この寸法はジャケットの胸周りや肩のフィット感に影響し、特にダーツやプリンセスラインのデザインを考慮する場合に重要です。

肩幅(肩から肩までの距離)

肩の先端から反対側の肩先端までの距離を測ります。肩の基点(骨が突き出ている部分)を正確に捉え、その部分を起点として測定します。肩幅の寸法は、ジャケットの肩部分の形状やフィット感に直接影響を与えます。特にラグランスリーブやセットインスリーブなどのデザインにおいて、肩幅の正確な測定は仕立ての出来を大きく左右します。

胴囲・中胴(お腹の一番出ている部分)

お腹の最も出っ張っている部分を測定します。自然な姿勢で立ち、呼吸を整えた状態で測りましょう。胴囲のサイズは、特にウエストの絞りやパンツのフィット感に大きく影響します。また、お腹周りは体重の増減により変化しやすいため、普段の生活におけるサイズ変動も考慮して測定することが推奨されます。

ヒップ(お尻の一番出ている部分)

ヒップの最も突き出た部分を一周測定します。ヒップサイズは、パンツのフィット感や動きやすさに直接関わります。メジャーは水平に保ち、引きすぎないよう注意してください。特に座る際や歩く際に、パンツが引っかかりやすいかどうかを確認するためにも、実際に着用するシーンを想定しながら測定することが重要です。

裄丈(背中から肩、手首までの長さ)

背中の中心(第七頸椎)から肩を通り、手首の骨が突き出ている部分までを測定します。裄丈はシャツやジャケットの袖の長さに大きく影響し、特にジャケットからシャツの袖口がどの程度見えるかを左右します。左右両方を測定し、長さの違いがある場合は、スーツの袖丈をそれに合わせて調整することが推奨されます。

袖丈(肩から手首までの長さ)

肩の基点から肘を通り、手首の細い部分までを測定します。袖丈は、ジャケットやシャツの袖がちょうど良い長さで仕上がるかどうかに影響します。測定する際には、腕を自然に下げた状態で行い、左右それぞれの長さを確認します。特に左右の腕の長さに差がある場合、その差に基づいてスーツを仕立てることで、より快適な着用感を得ることができます。

パンツ丈(ベルト上部から裾までの長さ)

パンツの丈は、ベルトの上部から足の側面に沿って垂直に測定します。裾までの長さは、靴を履いた際のバランスも考慮する必要があります。一般的に、パンツの裾が靴に軽く触れる程度の長さが理想とされていますが、好みに応じて調整が可能です。また、立った状態だけでなく、座った時の裾の位置も確認しておくとよいでしょう。

股上・股下(ウエストから足のつけ根まで、つけ根からかかとまでの長さ)

股上はウエスト端から足のつけ根まで、股下は足のつけ根からかかとまでを測定します。股上の長さはパンツのウエストの位置に影響し、股下の長さはパンツのフィット感に直結します。股下が短すぎると動きづらく、長すぎるとだぶつく原因となるため、適切な長さを測定することが重要です。

ウエスト(ベルトの位置の周囲)

ウエストは、ベルトの位置に沿って一周測定します。一般的には腰骨の上部を通るようにメジャーを回しますが、パンツのデザインや着用するシーンに応じて、ウエストの位置を高くしたり低くしたりすることもあります。メジャーは体に密着させすぎず、自然なフィット感を確認しながら測定してください。

太もも・膝(最も太い部分と膝頭の周囲)

太ももは一番太い部分を一周測定し、膝は膝頭の周囲を測定します。太もものサイズは、パンツのシルエットやフィット感に影響を与えます。また、膝周りの測定は、歩く際や座る際の快適さに関わるため、動きやすさを考慮した測定が重要です。

測定時のポイント

⚫︎左右で体の長さや形状が異なることがあるため、裄丈や袖丈、太ももなどは必ず左右それぞれ測定しましょう。

⚫︎垂直に測る箇所は、メジャーを曲げずにまっすぐにして測定します。

⚫︎採寸中はリラックスした姿勢を保ち、無理に引っ張らないように注意してください。

⚫︎時間帯や体調により体型が変動することがあるため、なるべく同じ条件で測定することが推奨されます。

出来上がり寸法の測り方

オーダースーツを仕立てる際に、出来上がり寸法を正確に測定することで、実際に着用したときのフィット感や仕上がりのイメージがより明確になります。すでに持っているスーツを使って採寸することができ、ヌード寸法と合わせて測ることで、ゆとりやシルエットに関する具体的な情報が得られます。出来上がり寸法は、ジャケットとパンツを平らに置き、シワができないように注意して測定します。

 

ジャケットの出来上がり寸法の測り方

ジャケットの採寸は、平置きにして各部分を正確に測定することがポイントです。以下、主要な測定箇所を順に解説します。

着丈(ジャケットの長さ)

ジャケットの襟の付け根から裾までの長さを測ります。この際、前身頃が歪んでいないか、しっかりと平らに置くことが重要です。ジャケットの長さは、全体的なバランスやフォーマルさに影響します。特に、長すぎるとカジュアルな印象を与え、短すぎるとフォーマルさを損なうことがあるため、シルエットに応じたバランスが必要です。

肩幅(肩から肩までの距離)

ジャケットの肩先から肩先までを直線で測ります。肩幅はスーツのフィット感に大きく影響します。特に肩パッドが入っている場合や、ラグランスリーブなど特別なデザインの場合は、肩の丸みに注意して正確に測定しましょう。肩のフィット感は動きやすさにも関わります。

胸囲(バストの周囲)

ジャケットの脇の下部分、約8cmほど下の位置を水平に測ります。胸囲の寸法は、スーツの着心地や動きやすさに直結します。特に動作時に窮屈に感じないよう、適度なゆとりを含めたサイズ感が重要です。また、デザインによってはタイトめのフィットが求められることもあります。

胴囲/中胴(ジャケットのウエスト部分の周囲)

ジャケットの最も細く絞られたウエスト部分を測定します。胴囲は、ジャケットのシルエットを決定づける重要なポイントで、ウエストの絞り具合がフォーマル感やスタイリッシュさを左右します。特にテーラードジャケットでは、ウエスト部分のフィット感が体型を美しく見せるために重要です。

裾口(ジャケットの裾の周囲)

ジャケットの裾部分を一周測ります。裾口の広さは、スーツ全体のシルエットに影響を与えます。特にスリムフィットのスーツの場合は、裾が広がりすぎず、適度に体に沿ったラインを保つことが求められます。

袖丈(肩から袖口までの長さ)

ジャケットの肩先から袖口までの直線を測ります。袖丈は、ジャケットのフォーマルさや実用性に関わります。適切な袖丈は、シャツの袖が1~2cmほど見える程度が理想です。長すぎるとだらしなく、短すぎると不自然に見えるため、注意して測定してください。

袖巾(袖の太さ)

袖の付け根から袖口までの太さを測定します。袖巾は腕の動かしやすさに影響し、特にアクティブな動作が求められる場合にはゆとりを持たせることが大切です。一方で、スリムフィットのジャケットでは袖巾がタイトなデザインであることもあります。

袖口巾(袖口の周囲)

袖口の一周を測定します。袖口巾が広すぎると、手首周りにゆとりができすぎてしまい、全体的にだらしない印象を与える可能性があります。逆に、袖口巾が狭すぎると腕時計などのアクセサリーが邪魔になることもあるため、使用シーンに応じたサイズ選びが必要です。

 

パンツの出来上がり寸法の測り方

パンツの測定もジャケット同様、平置きでシワを伸ばして正確に測定することが大切です。以下、主要な測定箇所を説明します。

ウエスト(ウエスト部分の周囲)

パンツのウエスト部分を一周測定します。ウエストのフィット感は、パンツ全体の履き心地に直結します。特に、ベルトを装着せずにフィットするかどうかを確認しながら測ると、より正確な寸法が得られます。

ヒップ(お尻の周囲)

パンツのヒップ部分、最も広い箇所を水平に測定します。ヒップ周りのフィット感は、動きやすさやシルエットに大きく影響します。タイトなフィット感が好まれる場合でも、ある程度のゆとりを持たせることが必要です。

スラックス総丈(ウエストから裾までの長さ)

パンツのウエスト部分から裾までを垂直に測ります。この際、パンツの折り目がまっすぐになるように置くことがポイントです。裾の長さは、靴を履いた際にパンツがどの程度靴にかかるかを考慮し、実際の着用シーンに合った長さを選ぶとよいでしょう。

股上(ウエストから股下までの長さ)

パンツのウエスト端から股下までの長さを測ります。股上の深さは、パンツの履き心地やウエストの位置に影響を与えます。特に、股上が浅いと動きやすさが損なわれる場合があるため、着用者の体型に合った深さを選ぶことが重要です。

股下(股下から裾までの長さ)

股下から裾までの長さを測定します。股下の寸法は、パンツの全体的なシルエットに影響し、特に長すぎると裾がだぶつき、短すぎると不自然に見えることがあります。立った時の見た目だけでなく、座った時のパンツの上がり具合も考慮するとよいでしょう。

ワタリ(太ももの周囲)

パンツの太もも部分、最も太い箇所を一周測ります。ワタリ巾が広すぎるとパンツのシルエットが崩れ、タイトすぎると動きにくさが生じます。動きやすさとフィット感のバランスを考慮して測定しましょう。

ひざ巾(膝部分の幅)

膝の周囲の幅を測定します。膝巾が広いとゆとりのあるシルエットになり、細いとタイトな印象を与えます。膝の太さはパンツのラインを引き締める要素となるため、シルエットのバランスに注意して測定しましょう。

裾巾(裾の周囲)

パンツの裾部分の一周を測ります。裾巾が広いとパンツのラインが緩やかになり、狭いとシャープなシルエットを演出します。特に裾巾はパンツのスタイルに大きく影響し、テーパードパンツなどの場合は裾が狭くなっているデザインが多いため、体型や靴とのバランスを考慮して適切な幅を測定します。

測定時のポイント

⚫︎平置きにしたジャケットやパンツは、シワができないようにしっかりと整え、正確な寸法を測りましょう。

⚫︎ジャケットやパンツの折り目やラインが崩れないように注意しながら測定することで、より実際の着用時に近い寸法が得られます。

⚫︎測定中は、出来上がり寸法に合わせて調整する場合、ゆとりやフィット感のバランスを意識することが重要です。

⚫︎出来上がり寸法の測定は、既製品スーツのフィット感を確認し、次回のオーダースーツに反映させるためにも非常に有効です。自分に合ったサイズやシルエットを把握し、より理想的なオーダースーツを作成しましょう。

 

スーツのサイズを測る3つの部位

オーダースーツを作るときは必ず体の各部位を測る必要があります。先ほど測り方でも説明しましたが、ここではおおまかに分けてより詳しく解説します。

 

 

スーツの上衣(上半身)のサイズ

オーダースーツを作るときのポイントは、「フィット感」がとても重要になってきます。ですから、単純に「大きめで」とオーダーしてしまうと失敗します。その中でも特に重要視されるのが上半身です。ポイントは、着心地と体型のバランスになります。ここがアンバランスだとどうしても不格好な印象になってしまいます。基点をしっかり把握し、自分の体型に合った着心地の良いジャケットをオーダーしましょう。もちろん、シワができないのもポイントです。

 

全体的な印象では、ヒップが程よく隠れる着丈を。最近は細身のスーツが流行っていますが、丈が短すぎるとアンバランスに見えるのでおすすめしません。ちなみに上衣丈の標準寸法は、総丈の1/2。好みに合わせて増減できます。

 

 

スーツのパンツ(下半身)のサイズ

パンツを測定するときは、ウエストの位置を決めることが重要になります。この部分がズレているとだらしない印象になってしまうので要注意です。わかりにくい方はベルトを着用するとOK。パンツとの間に少しゆとりがあると窮屈になりません。スタイルアップしたいからとわざと細身のパンツにしてしまうと、ポケットが開いてしまったりシワがよりやすくなるので気をつけてください。

 

また立ったときだけでなく座ったときの左右のヒップもチェックしたいところ。たるみのない印象になるように、いろんな角度から測ってみてください。理想的なパンツのサイズ感は、かがんだときに太ももにある程度ゆとりがあること。丈もシルエットが低くならないようにしましょう。

 

 

スーツのベストのサイズ

スリーピースに欠かせないのがベストです。ベストも作ってもらう場合もサイズは重要になります。背丈・B半寸・W半寸に分けて測定し、B半寸とW半寸は好みによって増減できます。

 

 

採寸時の服装はどうする?

自宅で採寸する場合はヌード寸法でも構いませんが、お店で測定してもらう場合はどのような服装で行けば良いのでしょうか?ここでは採寸時の服装について解説します。

 

襟付きシャツと革靴を

スーツの採寸には「出来上がり寸法」というものがあるため、ジャケットやパンツも着用して行くべきか悩んでいる方も少なくないでしょう。実際は、襟付きシャツと革靴を着用するだけで十分です。なかでも「ワイシャツ」は必須。またワイシャツのサイズもしっかりフィットしたものを着用するようにしてください。

「採寸するだけだから」とサイズの合っていないワイシャツを着て行ってしまうと、出来上がったジャケットやベストの袖の長さや襟元がガバガバだった…なんてことになり兼ねません。ですから体型に合ったワイシャツを着て行くようにしましょう。

 

お店によってはワイシャツと革靴を貸してもらえるところもあります。ですから、万が一忘れてしまった場合やサイズが合っていないワイシャツを着て行った場合でも安心です。

ちなみになぜ革靴を履いて行ったほうが良いのかと言うと“全体のイメージ”に影響するため。「オーダースーツの採寸なのだから足下は関係ないのでは?」と思うかもしれませんが、意外と関係しています。

たとえばスニーカーを履いて行ってしまうとハーフブレイク=ハーフクッションといってパンツの丈が判断しにくくなります。靴の甲に裾が触れる丈にしたい場合は、特に革靴を履いたほうが判断しやすくなるでしょう。

 

▼パンツの丈の長さ

ハーフブレイク=ハーフクッション以外に「ノーブレイク=ノークッション」「フルブレイク=ワンクッション」「ダブルブレイク=ツークッション」の計4種類あります。ノーブレイク=ノークッションは靴の甲に裾が当たらない状態で、フルブレイク=ワンクッションはしっかり当たった状態を指します。ひと折りできる程度をイメージするとわかりやすいかもしれません。ダブルブレイク=ツークッションはふた折りできる丈を指します。

 

 

ベストなオーダースーツを作るにはきちんと採寸することが大切

オーダースーツは、ただ採寸すれば良いというわけではありません。好みやそのときの流行に合わせてサイズを調整したりしてベストなサイズを作る必要があります。「オーダースーツにしたのにサイズが合っていない」と感じる方は、もしかしたら正しい方法で採寸できていない場合があります。少しでも自分の体型に合ったオーダースーツを作ってもらうためにも、しっかり採寸してもらうようにしましょう。また採寸時の服装にも気をつけて下さい。

 

 

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