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オーダースーツの生地選びの基本知識

 

オーダースーツの仕立てを考える際に、まず重要なのは生地の選び方です。生地はスーツの見た目だけでなく、着心地や耐久性、手入れのしやすさにも大きく影響します。この記事では、オーダースーツを選ぶ際に知っておくべき基本的な生地の知識や、人気の生地カテゴリーについて解説します。初めてオーダースーツを注文する方でも、自信を持って生地を選べるようになることを目指しましょう。

 

目次

オーダースーツの生地選びの基本知識

オーダースーツに使われる生地の特徴と魅力

オーダースーツに使われる生地には、多くの種類が存在しますが、大きく分けるとウール、コットン、リネン、カシミヤ、シルクなどがあります。それぞれの生地には異なる特徴と魅力があり、シーズンや用途に応じて最適な生地を選ぶことが大切です。

 

ウール

ウールはスーツ生地の中でも最もポピュラーで、多くのオーダースーツに使用されています。ウールは通気性が良く、湿気を調整する性質があるため、夏でも快適に着用できる上、冬には暖かさを保つことができます。また、ウール生地には多くのバリエーションがあり、スーパーファインウール(Super100’sやSuper150’sなど)からハリスツイードのような厚手のウールまで選べるのが特徴です。

注): Super100’sは、ウールの細さを示す指標で、「Super」はウールの繊維の細さを指し、その後の数字が細さを表しています。数字が大きいほど繊維が細く、滑らかで光沢のある生地となります。一般的にSuper100’s以上の生地は高級ウールとされ、柔らかな手触りと上品な見た目が特徴です。

 

コットン

コットンは、よりカジュアルな印象を与える生地です。コットンスーツは、ビジネスカジュアルや軽めのドレスコードが求められるシーンに最適です。通気性が高く、夏の暑い季節には快適さを提供します。しかし、シワになりやすいため、手入れが必要なことを考慮しましょう。

 

リネン

リネンは夏のスーツ素材として人気が高く、軽やかで爽やかな着心地が特徴です。リネン特有のナチュラルなシワ感がリラックスした雰囲気を演出し、カジュアルなビジネスシーンやリゾートウェディングなどで活躍します。しかし、リネンの生地は耐久性が劣るため、日常的な使用にはあまり向きません。

 


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着心地を追求したオーダースーツの素材

オーダースーツを仕立てる際、見た目の美しさと同様に、着心地も重要なポイントです。快適であることは、スーツを長時間着用するビジネスシーンでのパフォーマンスに大きな影響を与えます。ここでは、快適さを追求するための生地選びのポイントと、その機能性について詳しく解説します。

 

快適で高級感のある素材を選ぶポイント

オーダースーツの快適さを実現するためには、素材選びが非常に重要です。一般的に、高級感があり、肌触りが良い素材ほど快適さが向上します。以下は、快適さを追求する際に考慮すべきポイントです。

 

柔らかいウール生地

ウール生地は、自然素材でありながら通気性が良く、肌触りが非常に優れています。特に、スーパーファインウール(Super100’s以上)を選ぶと、滑らかでしなやかな着心地が得られます。また、ウールは温度調節に優れ、冬は暖かく、夏は通気性によって快適さを保ちます。

 

モヘア混紡生地

モヘアは、アンゴラ山羊から採れる繊維で、耐久性が高く、光沢感が特徴です。モヘアを混紡したウール生地は、滑らかでありながら張りがあり、型崩れしにくいため、ビジネスシーンに適しています。また、モヘアは湿気を吸収しにくく、夏でもさらりとした着心地を提供します。

 

ストレッチ性のある素材

 

 

近年のオーダースーツでは、ストレッチ素材を取り入れることも一般的です。ポリウレタンを微量に混ぜたウール生地や、高機能なストレッチ素材は、動きやすさを追求したい方におすすめです。これにより、スーツを着用した際の窮屈感が軽減され、快適さが向上します。

 

 

着心地を左右する生地の機能性

オーダースーツの着心地を決定する要素として、通気性や吸湿性、軽さなどの機能性も重要です。これらの機能を考慮することで、季節や用途に応じた最適な生地を選ぶことができます。

 

通気性の良い生地

 

 

通気性の良い生地は、特に夏のビジネスシーンでの快適さを大きく向上させます。ウールやリネンは、自然素材でありながら通気性が高く、汗をかいても蒸れにくいため、涼しさを保ちます。特に、ウール素材の中でも「トロピカルウール」と呼ばれる織り方は、通気性に優れています。

 

吸湿性の高い生地

吸湿性の高い生地は、湿度が高い環境でも快適さを保つことができます。ウールやリネンは吸湿性に優れており、汗を吸収し、乾燥させることで常に肌を快適な状態に保ちます。また、吸湿性の高い生地は臭いの発生を防ぎ、清潔感を保つのにも役立ちます。

 

軽量で動きやすい生地

オーダースーツの生地選びでは、軽さも重要な要素です。特に、長時間の移動や出張が多い方にとって、軽量な生地は大きな利点となります。サマーウールや軽量コットンを選ぶことで、着用時の負担を軽減し、動きやすさを確保できます。

 

 

生地選びで失敗しないためのチェックポイント

オーダースーツの生地選びは、スーツ全体の見た目や着心地、長持ちさにも大きく関わります。生地の品質や適切な選び方を知らないと、後で後悔することにもなりかねません。ここでは、生地選びで失敗しないための重要なポイントを紹介し、スーツの仕立てを成功させるための手助けをします。

 

生地の質感とお手入れのしやすさを考慮した選び方

 

 

スーツの生地を選ぶ際には、まずその質感を確認することが大切です。手触りや見た目が良いだけでなく、着たときの快適さや耐久性も考慮に入れる必要があります。また、スーツは日常的に着るものなので、お手入れのしやすさも重要な要素です。

 

生地の密度と重さ

スーツの生地は、密度や重さによって着心地や見た目に影響を与えます。例えば、薄手のウール生地は軽くて動きやすい反面、シワが付きやすい特徴があります。一方で、厚手のウールはしっかりとしたシルエットを保ちやすく、耐久性も高いですが、重さがあるため夏には不向きです。季節や用途に応じて、生地の厚みを選びましょう。

 

手入れのしやすさ

生地によって手入れの頻度や方法が異なります。例えば、コットンやリネンは通気性が良く、夏場には快適ですが、シワが付きやすいため頻繁なアイロン掛けが必要です。一方、ウールはシワになりにくく、天然の防臭効果もあるため、比較的手入れがしやすいです。また、自宅での洗濯が難しい生地はクリーニング費用も考慮する必要があります。

 

 

季節に合わせた生地選びの基本

スーツの生地は、季節に合わせて選ぶことで快適に着こなすことができます。特にオーダースーツでは、自分のライフスタイルや仕事の環境に合った生地を選ぶことが重要です。

 

春夏向けの生地

春夏には、通気性が良く涼しい素材が求められます。例えば、トロピカルウールやリネン、コットンなどは、軽くて風通しが良いため、暑い季節に最適です。特にリネン素材はそのナチュラルなシワ感がカジュアルでおしゃれな印象を与えますが、フォーマルな場面には注意が必要です。

 


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秋冬向けの生地

秋冬には、暖かさを重視した生地選びが重要です。フランネルやツイード、厚手のウールなどが代表的な素材で、保温性が高く、見た目にも重厚感があります。特にフランネルは、柔らかくて温かみのある風合いが特徴で、ビジネスからカジュアルシーンまで幅広く対応できます。

 


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シーズンレスな生地

最近では、オールシーズンで着用できる「シーズンレス」な生地も人気です。スーパーファインウールや軽量なポリエステル混紡の生地は、年間を通じて快適な着心地を提供します。また、温度調整機能を持つ高機能素材を使うことで、季節の変わり目でも快適さを保てます。

 

 

人気の高級生地ブランドと特徴

オーダースーツにおいて、生地の選択は仕立ての質を左右する重要な要素です。特に高級生地ブランドの中には、世界中で評価されているものが多数あり、それぞれが独自の特徴と魅力を持っています。ここでは、人気の高級生地ブランドとその特徴について紹介し、自分に合ったブランドを選ぶための参考にしていただければと思います。

 

イギリスの代表的な生地メーカー

イギリスの生地は、歴史や伝統に裏打ちされた重厚感や耐久性が特徴で、特にフォーマルな場面に適したスーツ生地が多いです

 

Holland & Sherry(ホーランド&シェリー)

1836年に創業され、ロンドンのサヴィル・ロウに拠点を持つ老舗の生地メーカーです。伝統的な英国紳士スタイルの象徴的存在として、高品質なウールやカシミアを中心にしたスーツ生地を提供しています。特に、サヴィル・ロウのテーラーたちが使用する高級生地として知られ、世界中のエグゼクティブ層や紳士から支持されています。フォーマルでクラシックなデザインが多く、独特の重厚感と耐久性が特徴です。

 

Scabal(スキャバル)

スキャバルは、1938年に設立され、ベルギーのブリュッセルを本拠地に持ちながら、英国で生産を行うメーカーです。最高級の原材料を使用した「スーパーファインウール」や、「ヴィキューナ」「カシミア」など、最高級の天然繊維を贅沢に使用した生地が特徴です。特に鮮やかな色合いや織りが魅力で、世界の著名なビスポークテーラーからも高く評価されています。スキャバルの生地は、独自の製法と技術によって仕上げられた「スーパー100’s」「スーパー150’s」などの高級ウールが有名です。

 

Fox Brothers(フォックス・ブラザーズ)

1772年に創業されたフォックス・ブラザーズは、特に高品質なフランネル生地で知られるイギリスの生地メーカーです。英国のウエストカントリーに位置し、18世紀から続く伝統を守りながら、今日でも高品質なフランネル生地を生産しています。フォックス・ブラザーズの生地は、イギリスの紳士スタイルを代表するもので、厚手でありながらも柔らかい肌触りが特徴です。特にクラシックでフォーマルなスーツやコートに使用されます。

 

Dugdale Bros & Co(ダグデール・ブラザーズ)

1896年に創業したダグデール・ブラザーズは、イギリスのサヴィル・ロウスタイルを代表する生地メーカーのひとつです。ミディアムからヘビーウェイトのウール生地を得意とし、しっかりとした仕立てや耐久性が求められるビスポークスーツに最適です。特に、伝統的なヘリンボーン柄やチェック柄の生地が人気で、クラシックなスーツを愛する顧客に高い評価を受けています。

 

Johnstons of Elgin(ジョンストンズ・オブ・エルギン)

スコットランドを代表する生地メーカーで、1797年に創業されました。カシミアやラムウールなどの高品質な天然繊維を使用したニット製品が有名で、エレガントで耐久性に優れたスーツ生地も提供しています。ジョンストンズの生地は、厳しいスコットランドの気候に耐えうる暖かさと耐久性が特徴で、特に冬用のスーツやコート生地として人気があります。

 

 

イタリアの代表的な生地メーカー

イタリアの生地は、軽やかさや柔らかさに加え、ファッション性や洗練されたデザインが特徴です。高い技術力と美しい色彩感覚が魅力です

 

Ermenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)

1910年にエルメネジルド・ゼニアが創業したブランドで、イタリア北部のトリヴェロに本拠を構えています。ゼニアの生地は、滑らかで光沢感があり、エレガントな印象を与えることが特徴です。特に、スーパーファインウールとカシミアを用いた「Trofeo(トロフェオ)」や「15MilMil15(クインディチミルミル)」などのシリーズが有名です。ゼニアは、生地の品質管理にも非常に厳格で、羊毛の育成から生産までを一貫して管理することで、その品質の高さを保証しています。

 

Loro Piana(ロロ・ピアーナ)

ロロ・ピアーナは、イタリア北部に拠点を持つカシミアの最高級メーカーとして有名です。特に、世界最高級のビキューナやカシミアの素材を使用した生地は、比類なき滑らかさと軽さを持っています。ロロ・ピアーナの生地は、スーツだけでなく、ジャケットやコートなどのアイテムにも多く使用され、その洗練されたデザインと上品な風合いが人気です。また、ロロ・ピアーナは持続可能な生産にも注力し、倫理的な繊維の調達にも積極的です。

 

Vitale Barberis Canonico(ヴィターレ・バルベリス・カノニコ)

350年以上の歴史を持つビエラ地方の老舗生地メーカーで、1663年に創業されました。ヴィターレ・バルベリス・カノニコの生地は、軽量で柔らかな肌触りが特徴で、クラシックなデザインからモダンなテクスチャーまで幅広いラインナップを提供しています。特に、ビジネススーツ向けの生地として人気が高く、多くのテーラーやブランドがその高品質なウール生地を採用しています。

 

Carlo Barbera(カルロ・バルベラ)

小規模で家族経営の生地メーカーですが、その職人技と高品質なウール生地で知られています。特に「Superfine Wool」と呼ばれる非常に細かいウールを使用し、手織り感と柔らかさが特徴です。カルロ・バルベラは、生地の生産過程で水をゆっくりと吸収させ、時間をかけてじっくりと仕上げる「ウォータープルーフィング」技術を用いており、この独自の技術によって耐久性と快適さを兼ね備えた生地が生まれます。

 

Drago(ドラゴ)

1970年に設立された比較的新しい生地メーカーですが、非常に軽量で柔らかく、かつ高級感のある生地が特徴です。イタリアのテーラードファッションにおいて高い評価を得ており、特にビジネスシーンからカジュアルまで幅広く対応できる生地のバリエーションが豊富です。クラシックなストライプやチェック柄から、モダンな無地の高級ウールまで、多彩なコレクションを展開しています。

 

 

その他の国の生地メーカー

その他の地域でも、高品質なスーツ生地を提供する有名なメーカーがいくつか存在します。各国の特色を活かした生地作りがされています

 

Dormeuil(ドーメル) - フランス

1842年に創業されたフランスの老舗生地メーカーで、高品質なウールやカシミア生地を提供しています。特に「Amadeus(アマデウス)」というシリーズは、非常に軽量で柔らかいウール生地で、ビジネススーツやフォーマルウェアに最適とされています。ドーメルの生地は、フランスならではのエレガントなデザインと、しなやかな風合いが特徴で、クラシックなものからモダンなものまで多彩なラインナップがあります。

 

Reid & Taylor(リード&テイラー)- インド

インドの高級生地メーカーで、1830年に設立されました。英国の影響を強く受けた生地生産を行っており、特にツイードやウール生地の製造に強みを持っています。リード&テイラーの生地は、耐久性が高く、フォーマルでクラシックなデザインが特徴です。インドの豊かな自然環境で育まれた羊毛を使用しており、品質の高い生地を生産しています。

 

ミユキ(MIYUKI)- 日本

ミユキは、日本を代表する生地メーカーであり、高品質なウール素材を中心に幅広いラインナップを展開しています。特に、軽量で通気性の良いウール生地や、撥水加工を施した機能的な生地が人気です。また、ミユキの生地はコストパフォーマンスが高く、多くのオーダースーツ専門店で採用されています。

 

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